「ミラーマッチをいかにして制するか」
カードゲームにおいて、考えておかなければならないことの一つとしていつの世も議題に上がる永遠のテーマの一つだ。
今回のささぼーCup タッグバトルは過去のささぼーCup史上最もミラーが勃発した大会だったのではないだろうか。
3デッキ制・同名カードを複数以上のデッキに使用できないというルール上、
カードを被らせずに強力なリストを環境デッキの中から3つ選ぼうとすると必然的に同じデッキタイプが抽出されやすいのが現在のデュエルマスターズプレイスだ。
そんなミラーだらけの今大会にて見事栄冠をつかんだチームは『今 石 指から離れなかった?』のお二方だ。
彼らにインタビューする機会をいただいたので、内容をお届けしたいと思う。
Para @para_dmp 27歳。 デュエプレチーム『Nova』所属。
デュエプレ歴はリリース開始〜5弾環境で休止、10弾環境から再開。
好きなデッキタイプはナイト。決着ターンが長く分岐の多いデッキが好き。
とあるゲームの全国大会で日本一になった経験がある。
藤吉夏鈴救助隊(あしか)@asikakatan 19歳。デュエプレチーム『Nova』所属。
デュエプレ歴はリリース開始〜現在。どちらかといえばコントロール寄りのデッキを好むが、デッキの選り好みはしない。
デスドラゲリオンCup最終1位。ランクマッチの最高レートは1778。
アイドルの坂道グループが好き。
優勝者インタビュー
使用デッキ1:ナイト
使用デッキ2:Bロマノフ
使用デッキ3:武者
なので、試合は責任を取って(笑)一戦を除く全試合僕が先発でBロマを握って戦っていましたね。
確かに今回の決勝トーナメントでフィーチャーさせて頂いた準決勝、決勝共に藤吉さんが先発で出てこられて無双していた印象があります。
ところでお二人は実は予選で僕らのチームとも戦っているんですよね。
Bロマとナイトのミラー対決に僕らは敗れていて、
なおかつ決勝、準決においても武者ミラー、Bロマミラーを見事勝利されていたお二人だったので、今回は各デッキのミラーマッチのお話を中心にお伺いできればなと思っています。
ミラーマッチ
ですので基本方針としては
先攻側:リソースを確保し、相手の妨害をすり抜けて先攻6ターン目シーザー着地を目指す
後攻側:相手のシーザー着地を妨害しながら、自分のシーザー着地を目指す
となります。
ただがむしゃらにシーザーを着地させても簡単に逆転されてしまうケースがあるため注意が必要です。
例えば
(奥がparaさん。ちゃんなべがアルカディアエッグでネログリフィスを展開したところ)
・デッキ内にHELLがない可能性がある。
・パワー8000のネロと1000のアヴァラルドをHELLで焼き払ってもブラッディシャドウが残りシールドトリガーから相手のシーザーで逆転を許す恐れがある。
・相手のマナにデッキに1積みのHELLが置かれている。
ことを考慮してアルカディアエッグ+ネロで盤面をさらに強化してからシーザーを出すことに決めました。
ネロが隣にいる状態でシーザーを走らせた方が、ヘブンとバイオレンスで2面取れるようになったり、トリガーでアルカディアエッグを食らってもネロの追加の効果で呪文を使い返しの相手の動きを妨害できたりと詰めの動きとしてより安全です。
それに加えて、この試合では3積みのバレットバイスの内2枚をマナに置いており、
シーザーのメテオバーンではHELLではなくバレットバイス+αでバレットバイスを使いまわしたいという思いもありました。
確かに実際墓地のバレットバイスを後々にシーザーで使い回す動きに苦しめられました。
武者とBロマについては実際配信のフィーチャー卓でも使われることの多かった藤吉夏鈴さんにお聞きしてよろしいでしょうか。
基本的に武者のミラーはお互いが理想的な回りでマッハアーマーと武者が着地した場合、先にシールドに攻撃を仕掛けた側が相手にリソースを与えてしまうことで盤面を制圧された上にムシャルピアでシールド回復までされてしまう可能性が高いです。
なので基本的には先には攻撃を仕掛けたくないのですが、その解決策として僕らはライジングNEXを採用しました。
(改めて武者のデッキリスト)
オーソドックスな構築だとGENJIが採用されている枠かと思うのですが、ミラーで相手のファイアーバードを焼き払いながら攻撃できてなおかつ武者に殴り返されないのでジリジリとしたにらみ合いの盤面で自分から攻撃を仕掛けることができます!
ついでにこいつはコントロール対面でも価値の低い軽いファイアーバードを墓地に送りながらリソースを確保できる強みもありますね。
(決勝戦。シールド0枚から武者の殴り返しで黄色シールド6枚まで復活した藤吉夏鈴救助隊さん)
こいつはミラーにおいては手札にキープしながらの進行になることもあります。
プレイングに関してはミラーは戦い方が2パターンしかないと思っていて、
・デスマーチで序盤からつついて、除去らないと殴り切っちゃうよor除去ってきたらBロマでジャスキル行っちゃうよの2択を突きつけて行く。
・デスマーチを全く出さずに墓地を増やしてBロマを並べながら殴らずに相手を牽制しつつ、打点を揃えて一気に行く。
の二つから自分の手札と相手の速度に応じて戦い方を選ぶイメージなんですけどどうでしょう?
paraさん!(笑)
えーっと、とりあえずBロマで中途半端に殴ってBロマに相打ちを取られて自分がリソース枯れてる状態には絶対にしないようにしますよね。
あとまあ当たり前といえば当たり前なのですが気をつけなくてはいけないのは自分と相手の墓地の枚数の管理です。
ダチュラが防御トリガーとして機能する枚数なのか、相手のBロマノフが2ターン後に着地するのか否か、というのは常に意識していますね。
準決勝のあしかさん(藤吉夏鈴さん)の試合で最後のターンにこんな状況がありました。
(奥側藤吉夏鈴救助隊さんのターン。墓地が3枚。対戦相手の墓地の枚数が2枚)
このターンリーサルを突きつけることのできる状況なのですが、デスマーチ×2or大型進化クリーチャー1体のどちらかを選べます。
画像からは確認できないのですがこの時すでに相手のヤミノザンジとヤミノサザンは全て見えていてダチュラは1枚しか見えていなかったので相手のシールド2枚がダチュラ×2だったときのことを考慮してデスマーチ×2で突攻しました!
非常にレアケースではあるのですが相手の墓地のクリーチャー数が2枚でもダチュラ×2や、ゲーネフ卿+ダチュラでダチュラが防御トリガーとして機能してしまうことがあるのを覚えておくともしかしたらいつか役に立つことがあるかもしれません!(笑)
解説で僕らはこの藤吉さんの選択をケアレスミスだったんじゃないかって言及していたのですが、この場で訂正します。大変失礼しました!
解説中に落ちているシールドトリガーの枚数を完全に追うことは不可能だと思うのでお気になさらず!
非常に濃密で勉強になる内容でした。
他のデッキのミラーの考え方にも通ずる内容で参考になる方とても多いのではないかと思います!
最後に
この形式で全回戦を戦ってみていかがだったでしょうか。
1点だけルールについて思ったことなのですけども超次元デッキはカードが他のデッキと被ってもいいのかなと思ったのですがどうでしょうか。
デッキバレが初手で起きてしまうと先行が有利すぎるのかなとも思っていました。
確かに超次元に関してはルールを決める際に運営で話し合っていて、超次元だけを被りありにするとルールがややこしくて全員が把握で来ていないままデッキ提出になってしまわないかとも危惧したのですが、次回以降再度検討させていただきます!
もしよかったらこの記事を読んでいただいた方にもTwitterのリプや配信等でご意見いただけると入れしいです!
というわけで本日はとても長いインタビューになってしまったのですがお二方とも最後までありがとうございました!
改めましてご優勝おめでとうございました!
デュエプレチーム『Nova』
ランクマッチ最終1位、デュエプレ公式バトルアリーナ優勝、ささぼーCup優勝の3冠を持つチームは唯一ここだけだという。(ささぼーCupを3冠に入れていただいて感謝する)
そんな中でもデュエプレに対する意識の近く、互いに切磋琢磨し合う仲だというお二人のプレイの熟練度とそれゆえのデッキ構築の造詣の深さを知ることのできたインタビューだった。
今後ともデュエプレ界での彼らの活躍に注目してきたい。
この度は改めましてご優勝おめでとうございます!今、石 指から離れなかった?のお二人本日はよろしくお願いします!