【ひろ/ゆさゆさ@時短突破団】『武者聖戦伝』-新弾王決定戦- 優勝者インタビュー

「決勝戦には魔物が棲んでいる」   誰かがそんな言葉を言った。     ここ1番の舞台、観衆に見守られた大事な一戦では思いもよらない見落としや練習では1度もしなかったケアレスミスを犯してしまうことを「魔物」と揶揄されるのだ。     しかし、今回のささぼーCupを制した人間は魔物の影も形も感じさせない男だった。   その人物とはひろ/ゆさゆさ@時短突破団さん。 今回はそんな彼に優勝者インタビューをさせていただいた。    
ひろ/ゆさゆさ@時短突破団 プロフィール
22歳 社会人1年目(2021/7/7現在) デュエプレ歴ははリリース当初〜現在。 デュエプレチーム『時短突破団』に所属。 好きなデッキタイプはグレートメカオー。 「ゆさゆさ」はデュエプレを一緒に始めた友人の名前。(現在は引退している) 戦績- ヴィーナスカップ 最終1位 第3回ささぼーCup-新弾王決定戦- 優勝
   

優勝者インタビュー

 
ちゃんなべ
改めまして、ご優勝おめでとうございます!本日はよろしくお願いします!
 
ひろ/ゆさゆさ
ありがとうございます!よろしくお願いします。
 
ちゃんなべ
早速ですが、今回の使用デッキにメカオーを選んだ理由をお聞かせ願えますでしょうか。
    ひろ/ゆさゆさ@時短突破団さんのデッキリスト  デッキURL  
ひろ/ゆさゆさ
はい!メカオーというデッキ自体は以前からずっと使用しているデッキで、今年1月のヴィーナスカップで最終1位を獲ったときも使っていました。 自分の所属しているディスコードサーバーでメカオーだけを研究するサーバーがあり、そこでチームメンバーと日々研究している最も自信のあるデッキタイプだったので選びました!
 
ちゃんなべ
メカオーだけを!?それは凄い。 だいたい何人くらいの規模でどのように研究されているのでしょうか。
 
ひろ/ゆさゆさ
現在ディスコードサーバーにいるのが5人で画面共有しながらランクマッチのリプレイを見て、プレイがわからなかった部分を解決するまでみんなで話し合います! 長いときは1試合に1時間くらい話し合うのを、ナーフ後の現環境になってから毎日やっていました。
 
ちゃんなべ
メカオーだけを3週間近く毎日!!?? 恐れ入りました。 ひろさんがそれだけストイックに極めようとするメカオーというデッキの魅力はどんな部分にあるのでしょうか。
 
ひろ/ゆさゆさ
そうですね。 メカオーというデッキは単体で一撃で試合を決めるパワーカードも入っていないですし、プレイの分岐点も他のデッキに比べて多いので択を正解し続けることで小さなアドバンテージを重ねて少しづつ勝利に近づけていくという点が非常に魅力的だと思っています。
 
ちゃんなべ
なるほど。 確かにメカオーは玄人っぽいというか、使い手の選択によってパフォーマンスの高低差が激しいデッキという感じがします。 ひろさんの配信での試合を振り返ってお聞きしたい点がいくつかあるのですが、よろしいでしょうか?
 
ひろ/ゆさゆさ
お願いします!!
     

大会を振り返って

  配信のURLはこちら  
ちゃんなべ
1つ目はこちらになります!
    (準決勝第1試合。後攻ひろさんのターン。まだマナをチャージしていない状態)  
ちゃんなべ
ここでひろさんはアクアサーファーをマナに置かれてサーボルトを召喚されました。 コントロールデッキ2ターン目にクリーチャーを出すかどうかを悩まれる方は結構いるともうのですが、ひろさんはどういった基準で決められているでしょうか。
 
ひろ/ゆさゆさ
はい!コントロール相手の2ターン目にクリーチャーを出すか否かの基準として僕は以下の2つを重視しています。   ①相手のデッキにハンデスが入っているか否か。 ②次ターン以降マナに置くカードに困らないか否か。(不要カードの枚数) ③次ターン以降行動できる見込みがあるか。   ①はデッキ公開制ということで、相手のデッキに入っているハンデスカードがベガ1枚のみであることが分かっていました。 ②に関してわかりやすい例でいうとこの手札で仮にソーラーコミューンがピラミリオンだった場合、 このターンサーボルトを召喚してしまうと次のターンにフェニコーラーをトップしたときに3マナ払って場に出すためにはヴィーナス、ミリオンハーツ、ガトリンガー、ピラミリオンの中からどれかをチャージしなくてはならなくなります。 これだといずれも優秀なカードでマナに置きたくないため2ターン目のサーボルト召喚はプレイミスということになります。(サーボルトを2ターン目に召喚していなければサーボルトを置いてフェニコーラーを出す、仮にフェニコーラーを引かなければ3ターン目にサーボルトを出せばいいので。)     最後に③です。②とは逆に手札が悪すぎて次ターン以降行動できる見込みがないときは2ターン目にクリーチャーは出さないようにしています。 例えば後攻で2ターン目の手札がアクアサーファー、マーキュリー、ヴィーナス、サーボルト、コロビナー、ソーラーコミューンの6枚だとしましょう。   ここで無策にサーボルトをポンと出してしまうと、こちらにマザーを召喚する展望がないにも関わらず相手にエターナルガードを打たせてアドバンテージを稼がれる選択を楽に与えてしまうので この手札であればサーボルトは出さずにエターナルガードで1ドローされないコロビナーを4ターン目にプレイするところからスタートするか、もう1枚2コストを引いたら1ターンで2体展開するのも視野に入れながら進めます。   画像のシチュエーションでは4ターン目にビューティーが飛んでくることがないこともわかっていましたし、次のターンにフェニコーラーを引いてもコミューンをチャージして召喚できることが決まっていたのでサーボルトは出しました。   相手のデッキの内容がわからないランクマッチだったら出していなかったです。
 
ちゃんなべ
非常に丁寧かつわかりやすいご説明ありがとうございます・・! おっしゃた通り、準決勝第2試合では手札が悪く2ターン目にプレイできるサーボルトを出さない展開で進められていました。
 
ちゃんなべ
ふたつめがこちらです!
    (準決勝第3試合。先行ひろさんのターン。まだマナを置いていない状態)  
ちゃんなべ
このターンひろさんはノーチャージでトップデックで引いたフェニコーラーを召喚されました。 盤面にプレッシャーをかけつつガトリンガーまでの時間を稼ぐ1手だったかと思うのですが、 仮にこのターンのトップがフェニコーラーでなくアクアサーファーもしくはアポカリプスデイのような現時点で使えないカードだった場合、手札を使い切ってマザーを召喚していたのでしょうか?
 
ひろ/ゆさゆさ
いえ、このターンマザーを出すつもりは全くなかったです。 前提として画像のシチュエーションで手札を使い切ってマザー単騎で殴りきるのはほぼほぼ不可能だと思っていました。   ブロッカー兼キング&クイーンのタネを持って来れるアガピトス、シールド回復のザーディアのいずれのコストを軽減できるヴォイジャーが相手の場に立っており、 なおかつこちらのリソースが切れているので相手に盾からのリソースを与えるとキングとクイーンの着地ターンを早めてしまい手も足も出ずに負けてしまいます。   なので仮にこのターン引いたカードがペーパーであった場合、どちらにせよ苦しい展開ですが次ターンのガトリンガーに賭けた方がまだ勝率が高いとみて手札のサーボルトを召喚してエンドしていたと思います。
 
ちゃんなべ
非常に勉強になります。 実際に次のターンガトリンガーを引き当てて形勢が逆転し見事勝利。痺れる試合でした・・!
 
ひろ/ゆさゆさ
ここはかなり運が味方しました! ありがとうございますw
 
ちゃんなべ
次に決勝でのプレイについて質問させていただきたいのですが、その前に失礼を承知でどうしてもお聞きしたいことが1点だけあります。
ひろ/ゆさゆさ
はい!なんでしょうか・・?
 
ちゃんなべ
決勝のメカオーミラーでの1シーンで5ターン目、このような場面がありました。 (5ターン目、先行芹沢真央さんのターン) ひろさんには申し上げるまでもなく5ターン目のガトリンガーは同型対決のキーカードです。 それを自分は所持していない状況で相手の5ターン目、『頼む。ガトリンガーだけは持ってるんじゃないぞ・・』とは思われましたでしょうか?
 
ひろ/ゆさゆさ
なるほど!(笑) 本当に正直に言うとガトリンガーは来てもいいなとは思っていました。   というのも事前に同じ時短突破団の孫悟空さん自分がガトリンガーを引けておらずかつ相手に5ターンガトリンガーをされたときのミラーの戦い方を伝授してもらっていて、それが実践できて勝てたらカッコイイなぁと思ったからです!
 
ちゃんなべ
なんと!差し支えなければどんな戦い方か教えていただいてもよろしいでしょうか?
 
ひろ/ゆさゆさ
全然大丈夫ですよ! 簡単に言うと相手のガトリンガーの返しのターンに手札にミリオンパーツを持った状態でマザー+ブロッカー1匹で相手のシールドに攻撃を仕掛けることです。   そうすると基本的にはガトリンガーを出した側もマザーを出して受けに回らなくてはならなくなるので相手が粘っている隙にミリオンパーツを出して死のリスクをなくし、 互いのマザーのカウンターが剥がれていく硬直状態でターンを稼いでその間にこちらもガトリンガーを引ければ五分の戦いに持ち込めるという狙いですね。
 
ちゃんなべ
納得しました! 確かにメカオー同型でどれだけ手札があってもいつの間にか場にいるブロッカーの数が相手のアタッカーの数を上回れずに、 硬直状態で徐々にに追い詰められていくことってメカオーユーザーなら誰しも1度はみた不思議体験ですよね。
   
ちゃんなべ
最後にこちらです!
    (決勝戦第2試合。ひろさんがマーキュリーとミリオンパーツを召喚)  
ちゃんなべ
決勝戦でひろさんが均衡を破ってシールドに攻撃にいかれたターンです。 同型で盤面の並べ合いが長引いた時に勝負をかけるタイミングはどのように考えられているのでしょうか。
 
ひろ/ゆさゆさ
はい。まずはトリガーカウンターで自分が即死しないかを考えますね。 こちらの盤面にマーキュリー、マザー+ブロッカーが何体かいる圧倒的有利な盤面でもトリガーでコロビナー×2枚を踏んだだけでカウンターで逆転されてしまうことは多々あるので見えているコロビナーの枚数は必ず数えます。   カウンターができない以上は相手も受けに回らざるを得ないので受けに回って出てくるマザーのカウンターを減らしながらサーファー+コミューンorコロビナー連打等のプランを練って追い詰めていくイメージです。   画像のシーンだとここで攻撃を仕掛けることによって相手が返しにマザーを出すためにはブロッカーを3体まとめなくてはいけなくなりそれだと負けが確定してしまうため、 ブロッカーを横展開せざるを得なくなると思うのですがそうなるとサーファー+コミューンが決まって勝てると判断して攻撃を仕掛けました。
 
ちゃんなべ
まさにメカオーの教科書のような丁寧な解説ありがとうございます! 相手が進化ボルテックスを出すと負けてしまうシチュエーションが勝負をかけるタイミングの一つであると。
 
ひろ/ゆさゆさ
とんでもないです(笑)
 

最後に

 
ちゃんなべ
プレイの詳細な解説本当に勉強になりました! ひろさんの次なる目標はやはりBATTLE ARENA優勝ですか?
 
ひろ/ゆさゆさ
BATTLE ARENAももちろんですが、メカオーを一緒に研究してきたメンバー、時短突破団のメンバーと一緒に月々のランクマの上位を独占することも大きなも目標の一つです!
 
ちゃんなべ
なるほど! 確かに時短突破団さんはささぼーCupのチーム戦で優勝された時も伺ったのですが、チーム全体で強くなるための努力を惜しまない集団というイメージがあって本当に脅威的な存在です。(笑)
 
ひろ/ゆさゆさ
はい!今後も脅威的な存在であり続けたいです。(笑)
 
ちゃんなべ
改めまして本日はお忙しい中ありがとうございました!ぜひまたささぼーCupにもご参加願います!
 
ひろ/ゆさゆさ
ぜひ参加させていただきます!ありがとうございました!!
          屈託なく親しみやすい語り口で話してくれたひろ/ゆさゆさ@時短突破団さん。 今回のインタビューを通して、試合を観戦するなかで見え隠れした彼のメカオーに対する研究熱心さ、熟練度の高さが確信に変わった。   自分も含め、今回の大会をみてそんな彼がBATTLE ARENAの大舞台で戦う姿を見てみたいと思った人は少なくないだろう。